フランスのリネン生産についてちょっと細かく

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フランスのリネン生産についてちょっと細かく

ノルマンディーにあるフラックス農家さんに伺ったときに教えていただいた、リネン生産の現状を少し書かせていただきます。

 リネンの原材料はフラックス(亜麻)です。以前のコラムでも紹介させていただきました。

リネンは自然からのおくりもの – Harmonie Bleue

植物の繊維から糸をつくる – Harmonie Bleue

 フラックスがどのように使われるか、もう少し詳しく説明させていただきます。

3月に種をまき、6月に花を咲かせ、種が付いたら収穫時期です。成長したフラックスは根の繊維まで使用するために、引き抜かれた後、6週間程度土の上に寝かせられて、発酵させられます。微生物分解で繊維を取り出しやすくするためです。

収穫されたフラックスはロール状にされて、ノルマンディーの工場に運ばれ、繊維を取りだされます。

フラックス 亜麻 繊維

 

工場では繊維の長さなどで次のように仕分けされ、フラックスは残さず使用されます。

  • 長い繊維 テキスタイルに使用(全体量の17%~25%)
  • 短い繊維 紙に使用(30%)
  • 種 次の年の栽培に使用(4~7%)
  • その他 殻など 馬のベッドや建築資材(ボード)に使用

実際に仕分けされたフラックスの割合です。上から長い繊維、短い繊維、種、殻 ↓

フラックス リネン フランスフラックスは無駄なく使用され、廃棄物をほとんど出さない環境にやさしい原材料です。