ノルマンディー EMBRINを訪問
UP

フランスノルマンディーの海岸近くに、フラックス畑に囲まれ、火打石でできた建物が佇んでいます。リネン農場主が営むリネンブランド EMBRIN です。
訪れたのは寒波が居座る1月の曇り日。車から降りると無音でひんやりと張りつめた空気。建物は霧に包まれ、畑の周りを取り囲む木々がぼんやり見えます。

かわいいワンちゃんに先導されて建物に入ると、農場主でEMBRIN創業者のAlexisとスタッフの方々が温かく迎え入れてくれました。

ショールームのお隣にあるアトリエでは、EMBRINの商品の縫製をしています。皆さんとても手際良く作業されていています。自然に囲まれたアトリエの窓からは農場に咲く花が見え、とても良い雰囲気です。

Alexisからリネンについてのお話をたくさん伺うことができました。
リネンの原材料のフラックス(亜麻)は、春種を蒔いて6月中旬にかわいい青紫の花を咲かせます。花を落としたフラックスを根から引き抜き、畑の上で8月終わりまで発酵させます。発酵は繊維を取出しやすくする重要な工程です。
また、最近は気候変動に対応して、冬にも育てるウインターフラックスが栽培され始めています。暑すぎる夏を避けて、冬にも育てるフラックスに転換しつつ、生産量を維持する努力が続けられています。
リネン生産の技術は代々農場主が試行錯誤して次の世代に伝えます。農家の方々の長い経験が高品質のリネンを作っています。また、その年の環境もリネンの質に大きな影響を及ぼします。昨年は、リネンの質の収穫量共に、とても良い年だったそうです。